2005年3月16日 第4219号より 

中国語専攻に9人応募†新設「コモンホール」で特別講義†


壱岐高・原の辻歴史文化コース


50年ぶりの校舎改築が終わった壱岐高校(平倉充校長)で14日、来年度から中国語専攻が新設される原の辻歴史文化コースの特別講義が、真新しい同校1号館の「コモンホール」=視聴覚室=で開かれた。今年度第3回目となる特別講義は、同歴史文化コースに在学する1、2年生らを対象に、考古学専門の別府大学・後藤宗俊教授を講師に迎えて、「イエと家族の考古学」をテーマに行われ、歴史の文献と考古学の両面から見た各時代の家族、「イエ」について講義があった。2年前に設置された離島留学制度「原の辻歴史文化コース」は、歴史学専攻(原の辻遺跡を通して考古学や歴史学に対する興味関心を高め、深く考える力を育成する)に、新設される中国語専攻(中学語の学習を通じて、基本的な会話を身につけ中国の文化や言語に親しみながら興味関心を高め、コミュニケーション能力を育成する)を合わせ2専攻になる。来年度の応募状況はコース全体の募集人数20人に対して、歴史学専攻3人、中国語専攻9人だったという。現1年生は10人、2年生は7人。


新理事長に平山泰朗氏(湯ノ本出身)†特定非営利活動法人・全国イーコマース協議会†


壱岐の味・特産品をインターネットで販売する「壱岐もの屋」からスタート、東京・新宿区にIT関連の会社・(株)ウォークスを立ち上げた勝本町湯の本出身、平山泰朗さん(33)=同社代表取締役社長=は4月1日、ヤフーや三菱商事など一部上場企業など多数参加する特定非営利活動法人「全国イーコマース協議会」の理事長に就任する。


同協議会は、全国のネットショップ732店舗と関連事業者を束ねる団体で、平山氏は「年内に1,000店舗、2†3年後には約5,000店舗程度に規模を拡大し、参加事業所がより業務を展開しやすい状況を築きたい」などと話していた。


武田哲平くん(壱岐高1)がジュニア男子で優勝†第19回福岡国際クロスカントリー†


日本陸上競技連盟、公園緑地管理財団、福岡市など主催の第19回「福岡国際クロスカントリー大会」が6日、福岡市、海の中道海浜公園クロスカントリーコースで開かれ、壱岐高校1年、武田哲平くんがジュニア男子の部(4キロ)で、強豪に勝って優勝する快挙を成し遂げた。タイムは12分54秒。


風のささやき †ミサゴ†


半城湾の最深部に当たる郷ノ浦町庄触、海田新田の畑で先日、ミサゴがエサを捕まえているのを見かけた。注意していると、海田新田の上空を旋回する姿が見られ、それ以来、牧崎の上空などでも見られる。ミサゴは、魚食性のタカで世界地に分布している―とされているが、最近では海や湖沼の汚染などにより、環境省・準絶滅危惧種に指定され、そのことからもわかるように数が激減しており、以前は各地で普通に見られたが、壱岐では確か、数年前に黒崎半島で一つがいの繁殖が確認されているだけで、その他は、芦辺方面に数羽、これはその黒崎のものと思うが、三島方面でも見られたという話しを聞いたことがあるだけ。


はたして、まだまだ自然が豊かとされるこの壱岐に、どれぐらいのミサゴがいるのだろうか。個体を識別するのは素人には難しいのではっきりしないが、海田新田の上空などで見られるミサゴが一羽いることは確かなので、それ以上はいるはず。


よくこういった動物の存在が、自然の豊さのバロメーターにされる。もし、この壱岐にミサゴが一羽、一つがいしかいないとすると、確かにミサゴが生息する海辺にはカラス、トンビ、カモメと、ギャングのような危険な鳥類が多いが、その事実から島の自然環境について考え、それぞれに身近なことから行動を起こすことが望まれよう。壱岐の空を高く舞うその姿が、そして新天地へ巣立つその数がわずかずつでも増えるまで―である。


快晴の空に鬼凧舞う†伝統の鬼凧を作って飛ばそう†


壱岐市郵政まちづくり協議会


壱岐市郵政町づくり協議会主催の「伝統工芸『壱州鬼凧』を作って飛ばそう体験」の鬼凧揚げ会が13日、芦辺町、左京鼻で開かれ、この日は参加14組のうち13組が集まり、2月27日と3月6日、平尾鬼凧工房・平尾明丈さんの指導を受けて作った凧を持ち寄り、景勝地・左京鼻の空高く鬼凧が舞った。この日は北西の風が強く吹き、天候を心配して「だいじょうぶか」の声も聞かれたが、平尾さんの最終チェックを受けた鬼凧がその風に乗り、「ブーン、ブーン」という音を鳴らしながら次々と快晴の青空高く揚がり、一度に10の凧が揚がっている様は見事で、会場を訪れた長田徹市長も揚がった鬼凧を見上げ「青空バックに美しいね。壱岐鬼凧はいいな。昔を思い出すなぁ。」などと目を細めて話し、子どもから大人まで参加者全員が夢中になって楽しんでいた。


ひとしずく


最近、見事に花をつけた桃の木をたびたび見かける。ヤマザクラかヒカンザクラなのかよく見分けはつかないが、見られるようになってきた


▼このところ冷たく寒い日が続いているものの、その芯に春のぬくもりがあるようで、目に映る季節からも春の日の暖かさが伝わってくる。9日には福岡管区気象台が、九州・山口地方・第2回目の桜(ソメイヨシノ)の開花予想を発表


▼それによると、2月末から今月初めにかけて気温が低い状態が続いたこともあり、第1回目の予想より1日†3日遅く修正されて、ほとんどの地点で2†4日(前半に比べ1†12日遅い)遅くなっており、きょう第3回目の予想が発表される予定ではあるが、壱岐は福岡、長崎が29日で、佐賀が30日、福江が31日とされていることもあり、その頃になるのでは


▼このサクラの開花予想が発表されると、“門出”のシーズン、春の定期異動のシーズンに入る。すでに10日には県警の定期異動が発表され、18日には教職員の異動の発表が予定され、壱岐市のスタートにより規模が縮小される運びの壱岐支庁など県職員の異動と相次いで発表される


▼自分も子どものころに4回経験しているが、今となっては、この日本全国での異動が、この国の経済をどれだけ支えているのか―と、毎年この時期に思う。大変な事である。


社説 †伝統の鬼凧づくり 鬼凧揚げ―から†


それは見事だった。


北西からの†だいじょぶか。ちょっと強すぎはしないか†をよそに、その強い風に乗って、ぐんぐんと左京鼻の空へ、ブーン、ブーンとうなりを上げながら昇っていった。先の日曜日、平尾明丈さんの指導で製作した鬼凧の凧揚げ会が左京鼻であり、†マイ凧飛ばし†に挑戦、取材中に最大で十組の凧が大空を舞い、それは圧巻で、母親と子どもで自分たちで作った鬼凧を揚げていた子どもからは「とても気持ちがいいです。凧が揚がるとこんなに強く糸を引っぱるんですね。自分たちで作った凧が揚がっていて最高」―と、凧のある大空を見つめながら目を輝かせていた。取材している自分も、カメラのファインダーをのぞきながら、心は、今、正に凧を揚げようとする人たちと一緒になり、「もっと引いて」「糸をどんどん送って」と叫び声を上げていた。見ているだけで童心に帰る素晴らしい光景で、ちょうどツアーの途中で左京鼻に着いた人たちからもそうした声が聞かれていた。


今、子どもから大人まで、ふるさとの文化、アイデンティティー、心―などを育もうとする施設の整備を巡って様々な声が上がっているが、凧揚げ一つとっても、高さが一†はありそうな伝統の鬼凧を作り、飛ばすという一連の作業を見ても、左京鼻で揚げるには、北西風の場合、「こんなに強い風が必要なのか」「揚げる際には、強い風に凧を引っぱらせるように、糸を引くだけではなく、糸を送ることが必要なんだ」などといった発見がある。この†発見†が、ふるさとを知る、また思い出すという再認識への大きな手掛かりとなる。凧揚げに参加した大人たちの目は、子どもたち以上に輝き、心踊る体験をしていることがひしひしと伝わってきた。これも郷土の文化・歴史を学ぶチャンスであり、それも本物の経験である。確かにこの機会をあまり楽しく思えない人たちもあろうが、この島の悠久の歴史、伝わることで新たに生まれた文化は大きく、多岐にわたり、それは今、現在の人々が考えるだけ、逆にそれ以上に、いわば喜びの数ほどにあったのではないか。


原の辻遺跡はその中で、最大のウエイトを占め、国宝=国特別史跡=に指定される発見ではあるが、すべてではない。そこからこぼれ落ちるような、個人レベルの心震わせる発見、歴史、文化への感動、今につながる共感、喜びがあるのではないか。それだけに、その発見を手助けするための施設として、これまで以上に内容が充実した中心的な拠点が必要であろうことが、その凧揚げの作業の流れからも観じられた。